医師の治療を要する腰痛に使用する腰痛コルセットは治療とリハビリの大きな味方
腰痛があった場合、まあこの程度ならと思ってとりあえず腰痛コルセットで緩和しつつ様子見ということも、勿論あります。
しかし痛みというのは個人の感覚の差もありますが、立っていられないほど痛い腰の痛みや、寝ていられないほどの痛みの場合は整形外科に行くのがやはり一番いいでしょう。
そこまでの痛みの場合、単に疲労だけでなく明らかに骨に関する問題もあるはずです。
整形外科でレントゲンを撮ってもらって、背骨や骨盤に問題がないかを調べてもらいましょう。
目次
痛みの原因を探っても見当がつかない腰痛の場合
腰痛と言っても、様々です。
痛みの強さにしろ部位にしろ、一言で腰痛と言っても本当に個人差があります。
また痛みを感じる状態も、様々です。
身体を伸ばした時に痛むか、かがんだ時に痛むのか、座っている時立っている時歩いている時寝ている時、等など人によって痛む状況も様々でしょう。
しかし何でこの腰痛が起きたか、原因がわかれば対処ができます。
単に前日、ちょっと重いものを運んだから筋肉痛的な腰痛が起きたということもあります。
また前日歩きすぎて、疲労がひどくそれが原因でということもあります。
いきなり重い荷物を持ち上げようとして、と言うのはいきなりの腰痛の原因としてトップランクに位置するでしょう。
まあこれら、ある程度原因がわかっている腰痛の場合、対処のしようもそれなりにありますが、最も問題なのは原因不明で気がついたら腰がひどく痛む、と言うケースでしょう。
朝起きたら突然、などという事もありますね。
この原因不明の腰痛が、最も怖くまた対処に困ってしまう腰痛です。
迷いなく整形外科に行くのが、おすすめですね。
原因不明の腰痛は積み重ねで悪化したものが多い
この原因不明の腰痛の場合、1回のちょっとした無理で腰痛を起こすのではなく、長年同じ部位に無理を少しずつかけたのが重なって、いきなり起こることが多いのです。
よく飛行機などで、金属疲労が原因で飛行機の内部が劣化した、等と言う記事が出ます。
人間の場合も同じで、少しずつが重なって骨や関節の劣化を産んでしまうのです。
お年寄りに腰痛持ちが多いのは、そう考えれば無理ないことですね。
勿論若い人でも、身体を酷使していれば劣化は激しくなりますので、決して油断はできません。
こういうタイプの腰痛の場合は、まず医師へ相談しに行くのがいいでしょう。
骨自体にトラブルが有る場合は、整骨などで治そうにも骨に問題が起きることもありますので、まずは整形外科で検査してもらうのがいいでしょう。
骨密度などもしっかりとチェックしてもらうと、その後のリハビリのスケジュールも立てやすくなります。
整形外科を受診して治療になった場合
痛みを抱えて整形外科に行き、骨や関節部に異常がないかを調べてもらい、その後リハビリとなった時に腰痛コルセットを処方されることがあります。
整形外科でやってくれること
レントゲンなどの検査で、ある程度骨の状態がわかれば次はリハビリということになります。
しかしここで痛みが酷く、日常生活にもいささか問題がでている場合は、即リハビリというわけにも行きません。
まず痛みをある程度落ち着けないと、さすがに当人も動く気にはならないでしょう。
この時最初に処方してくれるのが、鎮痛剤と湿布です。
炎症を起こしている部位の炎症緩和と、その部分へのある程度の鎮痛を湿布で行います。
また痛みが激しい場合は、鎮痛剤で痛みを緩和してリハビリが出来るように持っていくわけです。
骨に問題があっての腰痛でも、動かなければ今度は筋肉が弱ってしまって、ますます動くのに支障が出てしまうことから、鎮痛剤で緩和するわけです。
お年寄りには出来るだけ、胃を荒らさないような薬が処方されるはずです。
リハビリと鎮痛の助けとして
鎮痛剤でそこそこ痛みが取れたとしても、それまで痛みで動けなかった腰のあたりは、何となく頼りなく感じるものです。
もうちょっと力を入れたらグキッと言ってしまうのではないかという、不安定感があるでしょう。
それを緩和するために、腰痛コルセットも処方されることがあります。
腰回りをしっかりと支えてくれるので、安定感が大きいのが腰痛コルセットの特徴です。
市販品で間に合うだろう場合と、オーダーメイドでと言う場合がありますが、お値段的には辛いところですがオーダーメイドのもののほうがフィットするのは確かです。
症状と身体に合った腰痛コルセットは、オーダーで作ってもらえると痛み緩和にも、不安定感緩和にも大変に役立ちます。
これならリハビリにもそれなりに、力が入るかもしれませんね。
この手の腰痛の場合の腰痛コルセットの使用の注意
こういった、医学的に必要な処置としての腰痛コルセットの使用は、しっかりと医師の判断を仰ぎたいものです。
締め方の強さなども相談して
こういった場合だけでなく、強く締めれば楽になるという考え方は、普通の市販品の腰痛コルセットを使用する時にも、出来れば避けたいものです。
強く締めれば安定感は増すでしょうが、血流を悪くしてしまう危険性もあります。
血流が悪くなれば身体全体はもちろん、トラブルのある骨に行く酸素が少なくなってしまいます。
これは自己修復作用も落ちてしまいますので、注意が必要です。
個人の判断でなく、医師やリハビリの作業療法士の人たちの指導を仰ぎましょう。
リハビリして良くするはずが、逆にトラブルを招いてしまっては元も子もありません。
外す時期も相談の上
痛みが減ってきたし、そうしたら何となくコルセットが邪魔になってきた、そろそろ外そうと思った時にも医師への相談を忘れないようにしましょう。
支えがいきなりなくなれば、身体はびっくりしてしまうものです。
はずした後に身体が怖がって、妙に腰をかばってしまったりすることもあります。
せっかく治りかけていたのに、かばったせいで姿勢が悪くなってしまい、不調がということもあります。
例えば、それまでが寝ている間も使用していたなら、寝ている時は外すなど、装着時間を減らしていくのがおすすめです。
これもできれば、医師に相談して時間など決めてもらうといいでしょう。
ちなみに筆者、場所は違うので恐縮ですが、足首の捻挫をテーピングで補強していました。
しかしもうそろそろいいだろうと自己判断して、テープを外して3日ほど経った時、腰が痛くなりました。
まだ外す時期ではなかったのと、やはり無意識に足首をかばって、腰に負担がかかったのが原因のようでした。
そういったことのないように、プロの判断を仰ぎましょう。
腰痛コルセットはこのような場合医療費控除で申請できる?
さてオーダーメイドの腰痛コルセットは、流石に高いのでどうしようかと思っている方も多いでしょう。
これは場合によっては、次の年の医療費控除の対象になります。
医療費控除が受けられる条件は、あくまでも医学的治療に必要な処置であることです。
なので、医師の判断で治療とリハビリに必要だと処方された腰痛コルセットの場合、この条件に当てはまることがあります。
ちょっと迷ったら、これも医師に相談してみましょう。
医療費控除対象になれば、翌年の確定申告で控除が入りますのでしっかりと申告することをおすすめします。
まとめ
勿論、普通に市販の腰痛コルセットを使用する際も、時間や締め方などには気をつける必要があります。
とは言ってもやはり、医師の治療が必要なほどの腰痛で使用するものは、しっかりと注意して使う必要は大きいことになります。
少しずつ傷めてしまった腰は、少しずつ治していくしかありません。
治療にリハビリに、腰痛コルセットを上手く利用して早期治療に役立ててくださいね。